2015年10月18日日曜日

自宅 皮下点滴時のポイントと注意点

強制給餌の時は前足が自由だと、真っ先に爪で抵抗するので、ブランケットでぐるぐるにするのが必須ですが、皮下点滴は割と協力的。

首の後ろに水が入るのは嫌じゃないらしい。



嫌なのは長時間(猫にとっては)一定の姿勢を取り続けさせられるのが嫌らしい。

あとは針を刺す瞬間も、やっぱり痛いよね~。

最初は飼い主が鼻息荒く近づいてきて、緊張したオーラむんむんで針刺すので、猫も相当不機嫌でしたが、最近は点滴スペースとして毎日利用しているキャリーの下半分に落ち着いて座り、

まあ、さっさとやってちょうだい

てな感じで、落ち着いています。
今は慣れたので、介助が無くても一人でできます。

ポイント

  • 猫が落ち着くスペース(うちではキャリーの下半分)で行う。
  • 点滴場所はむやみに変えない
  • 点滴がぱっと始められる準備を先にしておく
  • 点滴前に長時間安定して座っていられる体勢に落ち着かせる
  • アルコールをけちらずにたっぷりコットンにしみこませて皮膚を消毒しながら、毛を撫でつける
  • 針を刺したいところより数センチ後ろを利き手と反対の親指と人差し指でつまむ
  • 普通に皮膚をつまむと、つまんだところを頂点に三角形ができる
  • 挿針部が山になるようなら手でへこます(手で挿針部を触ったら再度消毒)
  • 針の角度は皮膚に対して45度、穴が上から見える向きで刺す
  • 猫がびっくりして動かないように、 皮膚をつまんで残っている指3本で周辺の皮膚をしっかりつかむ
  • 針を刺した後は頭を軽く押さえながら撫でていると、猫もリラックスでき、途中で逃げ出そうとしたときに押さえられる
  • 針を抜くときは挿針部から液漏れが無いように軽くつまむ
  • 最後に針を刺していた場所を消毒

注意点

  • 作業前に手を洗う
  • 酒精綿は大量に作りだめしない
  • 酒精綿の容器はアルコールが揮発しづらい密閉性の高いものにする
  • 針先、点滴の接続部分は触らない
  • 金属製の針は病院で回収してもらう
  • 点滴バッグ、ライン、注射器などは市町村の在宅医療廃棄物のルールに従う(最近は一般の家庭ごみとして回収している市町村が増えています)
  • 点滴ライン等の接続部位は接触回数が増えるほど、空気に触れるほど、汚染の原因になりうるので、スピーディに行い、差し替え作業等は最小限にする

便利な道具


加圧バッグ

  • 点滴バッグを差し込んでポンプで空気を入れると、外側から圧がかかるので、自然落下とは比べ物にならない速さで注入できます
  • 直立型の堅いプラスチックボトルには使えません


吊り秤

  • 秤に点滴ボトルをつるした状態で点滴をすれば、一目瞭然で注入量がわかります



定量筒付き点滴ライン

  • 点滴ボトルにつなぎ、メモリのついたチャンバー(定量筒)に必要量を入れて点滴を行えるので、正確に注入できます
テルモの公式ページの説明もご覧ください(医療従事者ですかの問いに「はい」と答えてみてみてください)。
http://www.terumo.co.jp/medical/equipment/me18.html 

(現在うちでもこれと同タイプのものを使っています。使い方は次回、説明します)

JMS輸液セット 定量筒200mL PVCフリー 10本 JY-PBT213L

※ちなみにJMSもメジャー医療器メーカーです。
 PVCフリーとDEHPフリーがありますが、猫の皮下点滴に使うのはどちらでも大丈夫です。


昨日の摂食量
ドライ(自力)34g+α(ほかの猫がちょっと食べてしまったため)

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